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焼却によるダイオキシン発生が騒がれるほどRDFの安全性が定着していったーオイルに懐疑的だった人たちも、燃焼しないというシステムのため、容認の方向に傾きはじめていた。
この間、御殿場市では大きな変化があった。
一九九三年(平成五年)一月末へ市長選挙が行なわれた。
現職の大庭市長は既に引退を表明していたことから、新人二人による選挙戦が繰り広げられた。
結果は、T大工学部卒へ国土庁の課長を務めたキャリアであるU重忠候補が、ベテラン県議を退けて、初当選を果たした。
U新市長の登場で、RDF推進の芹津参事は、今後の成行きにバラバラしていた。
官僚出身という、これまで御殿場市にない経歴の市長誕生に、芹津参事は、どうアプローチしていいかわからなかった。
それ故、実績に乏しいRDFは白紙撤回になる可能性もあと彼はこれを最も恐れていた。
しかし、官僚出身のU市長は、工学部に籍を置いた経験と、RDFに詳しい大学の先輩から情報を集めて、自らRDFの将来性について、検討していた。
その結果RDFは有望との判断を示して、「ゴー」サインを出した。
また、U市長は、御殿場市によるRDF方式の独断先行が原因で、立地先の住民と感情的な対立が生じていた状況を打開するため、桑木区全戸を訪問して謝罪するという行動もとった。
副管理者として広域行政のパートナーでもあるT和男小山町長にも、懐疑を晴らすためへこれまでの経過や自分自身のRDFに対する評価を説明し、理解を求めた。
さらに、町長に大分県津久見市の実証プラント(1Kグループ・共同企業体が一九九三年十一月に完成させた、処理能力は一時間で最大二・五トン、一日八時間稼動で最大二〇トン)の視察へ大阪府の関連施設の見学を積極的に薦めた。
U市長自身も議員と一猪にこの年の十一月へ津久見市の実証プラントと、固形燃料を燃焼している長崎市にある民間企業の研究所を訪れて、検証にあたった。
一連の調査を経て、U市長は燃焼式から「夢のリサイクル」というRDFの発想にますます意を強していった。
広域、または両市町の議貞もRDFに対する、市長の説得力ある積極的な態度を見て、処理方式をRDFに移行させるという考えに変わっていってしまった。
そんな中、RDF建設メーカー側の強い働きかけもあり、九三年度には厚生省(当時)がRDF施設建設を国庫補助対象事業として認可した。
〔RDFで契約を締結〕国庫補助対象となったのを機に建設検討委員会は一九九四年(平成六年)三月、RDF処理方式を決定した。
そこで広域行政組合事務局はメーカーの選定を急いだ。
施設の発注仕様書へ技術評価審査報告書に基づき、同年十二月には建設工事の実施設計の業務を委託した。
これを基本資料に、業者選定は通常の指名競争入札を採用せずM商事を幹事社とするカトーレルグループと、異例とも言える特命随意契約を九五年(平成七年)十月、正式に締結し、議会も工事請負契約案を承認した。
議会ではへこの特命随意契約について質疑がでた。
説明にあたった当局は、処理工程で生石灰を使用するのほう1Kだけであり、特許も取っている関係から一社に絞ったと、理解を求めた。
建設費は七九億二〇七〇万円。
うちへ六〇億円は地方債による借入金で、国からは東富士演習場関連による民生安定事業のメニューからの防衛補助金一〇億五〇〇〇万円。
残りを御殿場市と小山町の一般会計から、繰出した。
人口が八万三〇〇〇人の御殿場市へ二万二〇〇〇人の小山町、計一〇万五〇〇〇人にとり、必要不可欠のごみ処理施設とはいえ、1人当たり五万七〇〇〇円、六〇億円の債務は後年度負担を重した。
一九九五年(平成七年)十一月一日へ1Kグループ・共同企業体主宰の起工式が、建設地の東名高速道路・足柄サービスエリアから東に五〇〇メートルの現地で、盛大に行なわれた。
当日は季節外れの強風が吹き荒れて、大テントを大き揺さぶって前途に一抹の不安を投げかけた。
こうして、可燃ごみの固形燃料化施設「御殿場・小山RDFセンター」は、本格的な建設に入った。
建物は地上五階へ地下二階の処理施設のほか、管理棟など。
処理システムはA系列とB系列の二つに別れている。
処理量は一系列で一時間あた五トン、一日一五時間稼働で、二系列合わせて最大一五〇トンの設計だった。
完成は一九九八年(平成十年)三月二十日。
同年の四月から、本稼働を予定していた。
〔施設チェックの職員が疑問を持つ〕この一連の流れの中で、組合事務局の新清掃センター施設建設室のT光一室長はRDFシステムに疑問を抱いた。
T室長は、大手民間企業でごみ処理施設や汚泥処理施設などの設計に携わりのちに御殿場市に採用された経歴を持つ。
その豊富な専門知識が請われて広域行政組合へ出向しRDFセンターをチェックするチーフに就任した。
そこでへ独自に全国のRDF施設の資料や技術的な知見結果の報告書を収集する嘉で、企業体から提出された設計図も詳しく調べた。
この作業を通して、T室長は自分なの疑問が生じたためへ企業体の担当者に尋ねた。
とりわけへ全国でも実績のない新機器についてはへ「本当にこれで大丈夫なのか。
私は設計上からも無理があり、処理工程でトラブルを起こし、混乱を招のではないか」といった質問を次々と出した。
企業体の設計者は、「既に大分県の実証プラントで十分性能が確認されており、心配するトトラブルは起こらない」と反論した。
さらに、「われわれもごみ処理のプロであり、それなりの知識を持って設計にあたった」と、疑問点を答められ、心配は杷憂にすぎないと一蹴されたという。
それでもT室長はフツフツと湧いてる疑問が気になり、当時RDF推進派の筆頭で参事から昇格して直属の上司となっていたA組合事務局長に対して、大分県津久見市のプラントを視察させてくれるようへ出張願いを出した。
T室長は施設のチェックマンの任務を帯びており、視察は当然許可されるものと思っていた。
しかし、A事務局長は、「管理者の市長や副管理者の町長が既に視察を終わちRDFシステムで合意している。
君がいまさら視察しても意味がない」と認めなかった。
それでもT室長は、無理を承知で視察を執掬に事務局長へ頼み続けた。
だが、視察はどうしても許可されなかった。
ところが、RDFセンターの実施設計書の完成をふまえ、一九九五午(平成七年)十月の工事請負契約締結の議会承認を受けると、不思議なことにA事務局長は、チェックマンのT室長の視察を突然許可した。
室長は怪許に思いながらもへともか自分の目で津久見市のプラントを検証しょうと、現地を訪れた。
津久見市のプラントは「ドリーム・フユーエルセンター」と呼ばれ、人口約二万六〇〇〇人の市内から出る可燃ごみをRDF化している、一九九六年十二月から稼動を開始。
メーカーは同市内にRDFの実証プラントを建設して技術評価のデータを収集していたカトトレルグループ・共同企業体(M商事へ石川播磨重工業へE製作所へF)。
実証プランをひと回大きしたもので、処理能力は一日八時間稼動で最大三二トン。
現地でT室長は、担当者からRDFをpRするパンフレットや、ごみが燃料になるという、夢のリサイクル施設を紹介したビデオのほか、直接施設内を見せてもらった。
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